「ヒカリ、」

 

初めて聞く声に振り向けば、銀髪の青年。

幸せと悲しみが入り交じったような目が、吸い込むように私の目を離さなかった。

 

どなたですか?」

 

咄嗟に出た疑問は、なぜだか的外れなような気がして。

「はじめまして俺はゲイル」

一瞬ちらりと揺れ見えた寂しげな色は、彼が笑った事で見えなくなった。

はじめまして。その言葉は間違いない筈なのに、違和感があった。どうしてか、初めてじゃないみたいで。

 

あぁ、あぁ何か、何か忘れている気がするの

ねぇ今激しく頭を叩くものがあるの。

それが心まで叩くの。

 

この気持ちは何?

 

差し出された手をとると、何かが物凄い勢いで全身を駆け巡った。

 

温かい。温かくて懐かしい。

ねぇ、これは何?

あなたは誰?

 

彼の目に映るそれはひどい顔をしていて。

眉は寄っていて口は開いていて今にも泣きそうな顔。

なぜかしら、見覚えがあるの。

 

がちゃん。一つ、鍵が外れる音がする。

 

『必ず迎えに来て下さい』

 

同じ顔で彼の目に映る私はそう言った。

 

がちゃん。

 

‐‐さん、コーヒーはいりましたよ!

『星、綺麗ですね』

『明日もまた来ていいですか?』

『この羊さんは昨日この牧場に仲間入りしたんですよ!

 

がちゃん、がちゃん。

 

覚えのない見覚えのある記憶が頭を掻き回すように巡る。

私が笑いかける先には、幸せそうに微笑むこれは

 

 

がちゃん。

 

だれ

 

「ヒカリ、大丈夫?」

よろめいた私を支えた腕を辿れば、まっすぐな目。

 

あぁ、この目。

私はこの目が好きだった。

 

でもあなたは誰?

 

この記憶はなに?

私は何かを忘れてしまっているの?

何を忘れてしまっているの?

ねぇ、

 

 

「魔法使いさん―…

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、珍しい。あなたがこんな優しさを見せるなんて」

「うるさいぞ女神。ヒカリが悲しむ事はあってはならぬのだ」

「だからってヒカリにあんな

「人間へと成り下がった男が一歩を踏み出さねばヒカリの記憶が戻る事はなかったのだ。我の力だけではない。」

「ふふふ勿体ない人。」

何か申したか。」

「いいえ、なんでも。」

 

涙を流して抱き合う一組の人間の恋人を見て、静かに微笑んだ神さまを女神さまは優しく見つめていたという。

 

 

 

 

人間になりたがった男

つながった世界

 

 

 

 

足りなかったもの。取り戻した存在。

 

 

「あなたがいないと私の世界は動かないのです。」

 

 

―――――――――

 

核がないと生物は存在出来ないように、大切な存在、記憶が穴となってすっぽり抜けちゃうと生きていけないんじゃないかと思ったから

変な話ホントすいませんw

そして例の如くヘタww

 

これからは普通の恋をする2人

同じ視点にたって、同じ景色をみて、同じように終わる。

そんな普通の生活が出来るようになりました

そんな事しなくても充分出来てたと思うけど

 

 

 

あとがきが長いw文才がない証拠です(´Д`wwww

駄文すいませんでした!ありがとうございました!!

 

22.12