歌を纏う  201302

それじゃあ、いろんな歌を混ぜましょう。溶かした水を髪に絡ませて。



片方だけ髪の短い木の精 201302



心ない人間に切られたのです。もう戻ることはありません。




そらをみあげた。
 201210


まるいまるいお菓子の箱に住んでるんだとおもった。
空のふたはどこまでも広くて。



もつところもお菓子だといいね
  201209



たいようにぼうをさしたよ
オレンジキャンディーになったよ




今日の空
 201209



雲と雲のサンドイッチ
じゅわあって染みだした太陽は
すっぱいすっぱいオレンジの味




お休みの日
  201206




くーもさん雲さん
そんなにのんびりどこにいくの?
待ち合わせに間に合うのかしら?


大丈夫だよ心配いらない
あそこのお山の頂上で、かめさんのんびり待っている。
ほらすぐそこさ、ありがとね。




金環式
  201205


私の

薬指を掴むあなたの手を握れば、一面の朝日を浴びたお星さまが輝くの。そして2人はしんかいに溶けるのよ。お空に根を伸ばした花が祝福の言葉をくれるの、素敵ね。



お姫様のティータイム
  201205




鋭利な刃物のコーヒーカップに

雲の上から紅茶を注ぎましょう。
ついでに雲のミルクもひとちぎり ふたちぎり。
するとたちまちコーヒーカップは、甘い甘いマカロンになるの。





お餅食べたいですね〜
  201203




するとうさぎは笑いました
「それなら僕たちは毎日お正月だね」




  201203


お日さま熟れた

真っ赤に熟れた

美味しそうだったから
ぽたぽた赤い雫を垂らしていたから
ぱくりとたべた
ごくんと呑み込んだ

そしたらそしたら

じゅわあって溶けた
ぼくは真っ赤になっちゃった

あれ、僕はほんとは何色だったんだろう